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■学名:Mentha × piperita
■科名:シソ科
■抽出部位・方法:葉より水蒸気蒸留法にて採取。
■分布地域:冷涼な地域を中心に広く分布。主な生産地はフランス、アメリカ、インド。

 

– ミントの清涼が心と体に吹き抜ける、覚醒の一滴 –

ペパーミント精油は、爽快で鋭いメントールの香りが特徴。眠気や気分の重さを一掃し、頭と心をクリアにしてくれます。目覚めの瞬間や集中したい時間に。深く吸い込むと、スーッと広がる清涼感が、内なるパワーをそっと呼び覚まします。シャープな刺激のなかにほのかな甘さも漂い、心地よくリフレッシュしたいときの味方に。芳香浴はもちろん、肩こりケアや胃腸の不快感にも頼れる一滴です。

 

🧪 特性・有用性(科学+感性のバランス)

  • 🧠 集中力・覚醒サポート:メントールが神経系を刺激し、注意力や覚醒度を向上。
  • 🌬 鼻・呼吸サポート:鼻づまりや呼吸の不快感を和らげ、すっきりとした深呼吸をサポート。
  • 🌿 消化器系への働き:胃の不快感や吐き気、便秘に対し穏やかに作用。
  • ❄️ 冷却・鎮痛:メントールによる冷感作用で筋肉痛や頭痛を和らげる。

 

🧭 歴史と伝承

ペパーミントの使用は古代ギリシャやエジプトまで遡ります。ギリシャでは、死者を悼む香りや頭痛・吐き気を和らげる民間療法として用いられ、神話では精霊「メンテー」に由来する植物として登場します。エジプトではミント属の植物が墓に捧げられ、再生や浄化の象徴とされました。

その後、ペパーミントは中世ヨーロッパで修道院の薬草学に取り入れられ、消化不良や頭痛、粘膜の炎症に対する療法として用いられました。メントールの清涼感は“心と身体を整える香り”として重宝され、18世紀には薬用ハーブとして正式に認められ、のちに歯磨き粉や軟膏にも応用されるようになります。

今日では、医療・食品・アロマ・衛生用品といった多岐に渡る分野で活用され、人々の暮らしに自然な活力と癒しをもたらす植物として受け継がれています。

 

🌿 香りの特徴(目覚めとリセットを促すシャープな清涼)

  • 香調:冷涼なグリーンノートとシャープなハーバル調が主軸。
  • 印象:メントールの圧倒的なフレッシュさが、清潔感・スピード感・覚醒感を与える。
  • 心理的作用:意識の明瞭化・気分転換・リフレッシュ。モヤモヤした感覚を一掃し、前向きな集中へ。

 

🧪 主な芳香成分

メントール(35〜50%)
・強い清涼感/スーッとする刺激的な香り
・覚醒、鎮痛、冷却、抗菌


メントン(10〜20%)
・シャープなハーバル感とかすかに土っぽさのある香り
・抗痙攣、消化促進、鎮静


酢酸メチル(5〜10%)
・やや甘く柔らかな清涼感のある香り
・鎮静、抗炎症、抗菌


1,8-シネオール(4〜8%)
・ユーカリに似た清潔感ある爽快な香り
・呼吸器サポート、去痰、抗菌


リモネン(1〜3%)
・柑橘系の軽やかな香り
・気分高揚、抗不安、抗炎症

 

β-カリオフィレン(〜2%)
・ややスパイシーでウッディな香り
・抗炎症、鎮痛、免疫調整

 

イソメントン(〜3%)
・ハーバルで少し薬草的な印象の香り
・鎮痛、消化器サポート、抗炎症

 

🌿 期待される作用と科学的信頼度

・覚醒・集中力向上
 【期待される作用】注意力・集中力の向上、眠気の軽減
 【主な関与成分】メントール、メントン
 【エビデンス・出典】覚醒作用のあるアロマオイル使用後の自律神経活動と気分の変化集中力に及ぼすペパーミントの香りの効果
 【科学的信頼度】★★★★★


・呼吸器サポート
 【期待される作用】鼻詰まり・鼻炎の緩和、深い呼吸の促進
 【主な関与成分】メントール、1,8-シネオール
 【エビデンス・出典】医療系情報サイトによる精油の症状緩和効果
 【科学的信頼度】★★★☆☆


・消化器系サポート
 【期待される作用】胃痛・吐き気・便秘の緩和
 【主な関与成分】メントール、酢酸メチル
 【エビデンス・出典】ペパーミント熱水抽出物の胃保護作用
 【科学的信頼度】★★★★☆


・鎮痛・冷却作用
 【期待される作用】頭痛・筋肉痛・神経痛の緩和
 【主な関与成分】メントール、イソメントン
 【エビデンス・出典】覚醒作用のあるアロマオイル使用後の自律神経活動と気分の変化Comparing the effect of intranasal lidocaine 4% with peppermint essential oil drop 1.5% on migraine attacks: A double-blind clinical trial
 【科学的信頼度】★★★★☆

 

・抗菌・抗炎症作用
 【期待される作用】感染予防、皮膚炎症の緩和
 【主な関与成分】メントール、1,8-シネオール
 【エビデンス・出典】20種類の精油におけるCandida albicansに対する抗真菌活性ペパーミントオイルの局所使用による皮膚症状緩和(厚生労働省eJIM)
 【科学的信頼度】★★★★☆


・自律神経調整
 【期待される作用】副交感神経の活性化、リラックス誘導
 【主な関与成分】メントール、メンチルアセテート
 【エビデンス・出典】覚醒作用のあるアロマオイル使用後の自律神経活動と気分の変化ペパーミント精油の芳香浴による自律神経バランスの変化(AEAJ研究)
 【科学的信頼度】★★★★☆

 

・気分高揚・抑うつ緩和
 【期待される作用】抑うつ傾向の軽減、前向きな気分誘導
 【主な関与成分】メントール、リモネン
 【エビデンス・出典】覚醒作用のあるアロマオイル使用後の自律神経活動と気分の変化抑うつ状態に対するアロマセラピーを用いた介入研究の現状と課題
 【科学的信頼度】★★★☆☆

 

🔍 科学的信頼度の目安

  ★★★★★:ヒト臨床試験での再現性が高く、複数の研究で支持されている

  ★★★★☆:動物実験やin vitro研究で強い支持があり、伝統的使用とも一致

  ★★★☆☆:基礎研究や伝統的使用に基づくが、ヒト試験は限定的

  ★★☆☆☆:初期研究段階、または伝統的使用に基づく仮説レベル

  ★☆☆☆☆:エビデンスが乏しい、または一部の報告に限られる

 

🏡 使用シーンと暮らしへの提案

・朝の目覚めや仕事前のリフレッシュに

 【使用例】ディフューザーでの芳香浴、希釈したものをロールオンボトルに入れ、こめかみに塗布
 【期待される作用】メントール、メントンによる注意力・集中力の向上、覚醒

 

・呼吸が浅くなりがちなとき

 【使用例】スチーム吸入/芳香浴/アロマスプレー
 【期待される作用】メントール、1,8-シネオールによる鼻詰まり・呼吸の解放

 

・食後や乗り物酔い時の消化サポートに

 【使用例】植物油で希釈し腹部へトリートメント
 【期待される作用】メントール、酢酸メチルによる胃痛・吐き気・便秘の緩和

 

・頭痛や肩こり・筋肉のこわばりに

 【使用例】マッサージオイルに数滴加えて首や肩に塗布
 【期待される作用】メントール、イソメントンによる鎮痛、冷却、炎症緩和

 

・イライラや気分の落ち込み時に

 【使用例】ポケットアロマ/マスクスプレー
 【期待される作用】メントール、リモネンによる気分高揚、抑うつ傾向の軽減

 

・リラックスしたい爽快な入浴タイムに

【使用例】バスオイルや塩に希釈して湯船に数滴加える
【期待される作用】メントール、酢酸メチルによる副交感神経の活性化、心身の緩和
 

🔔 使用上の注意

  • 神経毒性や子宮収縮作用の可能性があるケトン類(メントン・イソメントン)を含むため、妊娠中・授乳中の使用は避ける。
  • 6歳未満の乳幼児への使用は原則避ける。呼吸抑制や過敏反応のリスクが報告されており、特に芳香浴や皮膚塗布は慎重に。

  • メントールが強い刺激を伴い、痛みや炎症を引き起こす可能性があるため、目や粘膜への接触は厳禁。

  • メントールが皮膚刺激や寒気、集中力低下を招くことがあるため、必ず希釈して使用(推奨濃度:0.5〜2%)し、高濃度での使用は避ける。

  • 原液塗布は不可。必ずキャリアオイルで希釈すること。敏感肌の方は特に注意。

  • ケトン類が中枢神経系に作用する可能性があるため、てんかん・神経疾患の既往がある方は使用を控える。

  • 運転前・集中作業前の高濃度芳香浴は避ける。高濃度方向欲は一時的な眠気や注意力低下を招く可能性があるため、低濃度での使用推奨。

 

※本ページは学術情報に基づく一般的なアロマセラピー情報です。医薬的効能の断定や診断・治療の代替を意図しません。疾患や服薬中の方、妊娠・授乳中、乳幼児・高齢者への使用は、必ず専門家の助言を得てください。

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